会報『ブラジル特報』 2013年5月号掲載


                                      


プログラム
 
日時:2013 年2 月7 日(木)14:00~18:10
場所:関西大学東京センター
開会:(司会) 堀坂浩太郎 協会常務理事
主催者挨拶: 清水愼次郎 協会会長
来賓ご挨拶: 山田 彰 外務省中南米局長
基調講演:「ブラジル経済を支える巨大な国内市場」 鈴木孝憲氏
パネルディスカッション:  モデレータ 和田昌親 協会顧問
プレゼンテーション:
 
「ブラジル人の求めるマーケティング展開と現地化」 酒井芳彦氏
 「情熱市場・ブラジルで勝つための処方箋」      筒井隆司氏
 「最近のブラジルの自動車市場」             二宮康史氏
 「ブラジルに於ける経営について」            岡田茂男氏
コメント:
 二宮正人氏 サンパウロ大学法学部教授
 筒井茂樹氏 協会常務理事
ディスカッションとモデレータ総括:
レセプション
 来賓ご挨拶: ポルト 駐日ブラジル大使館公使
 乾 杯:    池田 維 協会副会長

                        シンポジウム概要

 一般社団法人日本ブラジル中央協会は、2013年2月7日(木)午後2時から4時間にわたり、関西大学東京センター(東京駅隣接のサピアタワー内)で協会創立80周年記念シンポジウムを開催した。
 シンポジウムには満席の約180人が参加、シンポジウム終了後のレセプションにもブラジル関連業界、外務省、大使館関係者ら多数が集まり、ブラジルに対する関心の高さをうかがわせた。
 記念シンポジウムの総合テーマは「ブラジル消費市場と向き合う ―日系企業の挑戦と経営」で、堀坂浩太郎 協会常務理事の司会で始まった。清水慎次郎 協会会長が「創立80周年の歴史的意義」を紹介、続いて来賓として出席した山田 彰 外務省中南米局長が「ルセフ大統領訪日を期待」とあいさつした。
 そして鈴木孝憲 元ブラジル東京銀行会長が「ブラジル経済を支える巨大な国内市場」と題して基調講演し、その後パネルディスカッションが行われた。
 シンポジウム終了後には、同所において記念レセプションが開催され、多数の参加者が歓談した。

   


清水愼次郎日本ブラジル中央協会会長あいさつ

 日本ブラジル中央協会は1932年末、高松宮宣仁親王を初代総裁に推戴し、創立された民間団体です。
この時代のブラジルへの移住者はピークを迎えており、25,000人が渡航しました。
 両国間の移住業務の協力から経済・文化交流まで、活動の幅を広げていきました。
 特に1935年、当協会が派遣協力した平生釟三郎氏を団長とする通商使節団は綿花貿易を中心に両国の経済交流を活性化するのに大きな役割を果たしました。
 第二次大戦で一時中断した協会の活動も、1952年には再開しました。両国の経済交流は60年代以降さらに盛んになり、セミナーだけでなく、ブラジル語教室の開催や日本ブラジル交流史の編纂なども行いました。
 198090年代の約20年間は両国の経済事情により、交流はやや低調に推移しました。しかしブラジルは新興国の雄として21世紀の地球社会の発展に多大な貢献をしつつあります。


山田 彰 外務省中南米局長あいさつ

 日本ブラジル中央協会が創立80周年を迎えられたこと、心よりお祝い申し上げます。
 2012年はブラジルの景気は若干減速していますが,拡大する国内消費市場に対する諸外国の関心は大きいと思われます。2014年はワールドカップ、16年はリオデジャネイロでのオリンピックを控えており,さらには20年の万国博覧会にサンパウロ市が立候補し,22年には独立200周年を迎えます。これからはブラジルの「黄金の10年」という人もいます。経済関係の強化・深化を期待しています。
 ブラジルは「国境なき科学計画」(理工系留学生10万人送り出し計画)を策定,この秋から公募を始めます。外務省としても,この計画に協力していきたいと思います。 ルセフ大統領は,本年前半の訪日の可能性について言及しており,外務省としても経済界と協力しながら日本ブラジル両国の多層的な関係を強化していくつもりです。