執筆者:山下 日彬 氏
(ヤコン・インターナショナル代表)

先月の続きです。日常生活から感じた日本とブラジルの違いです。

 

「テレビの女性アナ」

 

日本のニュースや天気予報では、男性とペアーで出てくる。女性は美人で人形的アシスタント役である。これは他の国ではあまりみない。ブラジルでは昔からニュースや天気予報、対談のプレゼンターは一人で報道している。

 

「昼間のテレビ番組」

 

高齢者に仲間入りして、昼間からテレビを見ているが、実につまらない。時代劇は悪者皆殺しのワンパターン、殺人のミステリー、韓国ドラマ、ワイドショーなど。それぞれの時間帯がほぼ同じなのは、視聴者の嗜好調査で番組を割り振っているのだろう。

 

「未来の情報は短文に

 

日本人は、ニュース解説的な番組が好きだ。ワイドショーをはじめ、座談会式のテレビ番組、ラジオ、ネットなどの評論家解説など、1日中やっている。その日の情報が1日で読めぬ量になったら、情報価値を失う。毎日長文を書く人もあるが、未来の情報は一層視覚的、短文になるだろう。

 

「少子化対策

 

日本の男どもは結婚する意志がなくなっている。食べ物に性欲減退材が入っていないか? 養鶏の飼料に含む女性ホルモンとか。鶏肉ばかり食べていないか聞いてみるのも面白い。セアラ州では子供2桁の家族が多い。過去には電力事情で夜は寝るしかないとの説もあったが、食べ物の中身を調査すると興味深いことがわかるかも知れない。

 

「日本の小学生は極めて優秀」

 

マッカーサーは戦後日本人の精神年齢は12歳の少年と言ったが、今の小学生を侮辱している言葉だ。日本の小学生高学年を親善大使として、海外に送ると、計算力、企画力、未来を語らせても、あらゆる領域でレベルは世界一だ。

 

「生命維持は電力供給」

 

日本の冬は底冷えし、暖房が必要。夏はリオより蒸し暑く、冷房が必要。老人の家にはガスがなく、風呂も全部電化だから、生命維持は電力供給となる。電力源は多種多様で外国に依存しないものを、各地に準備しておくべきと思う。

 

「事実を全部報道していない」

 

温泉宿では、今でもサテライト局でNHKしか映らないところがある。最近知ったのだが、

受信料を徴収し、国策放送と思っていたNHKが与党の国会答弁を全部報道しておらず、政府系の報道でないのにびっくり。ブラジルには終日国会中継をするチャンネルがある。

 

「報道しない選択」

 

暗黙の了解や忖度による情報の削除: 編集者が見出しの大きさなどで、情報の重要度を決めてくれるのは、読む時間の節約になるが、削除した内容は、何を報道しなかったか想像できないので、ねつ造同様に、非常に危険な意思決定だと思う。

 

「自由と民主主義とは」

 

日本には政党が11あるが全然驚かない。ブラジルには35もあり、ブラジル人は議決の負けを認めず「俺は反対だ」と信念を貫く人が多い。「自由と民主主義」が文字通りに重視され、「多数決民主主義」は49%の反対者に我慢させる決定手段であることを理解しないので、反対や妨害に走る。

 

「排除するための投票が必要では」

 

民主主義の選挙の目的は、最適な人を選ぶためか、排除するためか。大学では成績の悪い生徒を落第させるが、サンパウロのM大学では、毎年学生に評定投票させて、最低点の教授を解任していた。結果は厳しすぎる教授を追い出し、同時に授業を受けるに値いしない教授も排除されていた。

 

「アマゾン・プライムに買い物を予測される」

 

アマゾンから電動草刈り機を買った。刻々配達状況の連絡を受け予定日に受け取った。草刈りの刃(糸状)がなくなり、近くのホームセンターヘ行こうと思っていたら、アマゾンから替え刃の発注案内が来て注文した。送料なし日曜でも配達、全部AI管理で、買い物を独占されそうだ。

 

「アマゾン・プライムに趣味嗜好を読み取られる

 

スキャナーを買ったが有名量販店より安い。送料無料、サイズなどで宅配業と郵パックを使い分けている。買った人の追加注文を先読みされ、替え紙とインクの発注案内がきた。ビタミンを買ったら一か月後に追加発注案内がきた。本は何冊か買うと関連新刊の案内が来る。

 

「消費税10%で大騒ぎ

 

税率を上げる度に不況になるのだが、日本は住宅にも課税され、他の国の流通税とは異なる過酷税だ。ブラジルのICMSは流通税で、不動産には課税されない。軽減税率は、ブラジルにはノッタ・フィスカルという税務伝票が義務だが、日本はインヴォイスなしでどうやって管理するのだろう。

 

「金利世界一」

 

次期政権が是正しなければ、ブラジルの債務者は再起不能だ。実質金利が高すぎる。公定金利(Selic)は年率6.5%だが、市中大銀行の実金利はカードの月賦未払いは月率19.38%、特別小切手口座の赤残月率11.79%、年率で280%にもなり、日本ならヤミ金融対策法で厳罰が処せられる。

 

「日本の自動販売機はすごい」

 

冷えた飲み物から熱い飲み物など、酒でも何でも売っていて品切れがなく、屋外に置いてあるのに盗難がないのに驚く。リオでは強化ガラスの鍵付き部屋にある銀行のATMが強奪される。

 

「藩の遺産に外国からの観光客が群がる」

 

日本中の伝統工芸、美術、芸術、芸能、殿様の衣食住文化や刀剣、鉄砲、神社仏閣、城の建築、土木、治水技術などが観光客にも大人気だが、ほとんどが江戸時代とそれ以前のもので、これを創成した260家の藩主のおかげだと思う。まだ江戸文化から抜けだせていないか。