2019年11月
執筆者:川上 直久〈日本ブラジル中央協会理事〉

 

同じタイトルの(その①)で、2年前と比べ、Av.Paulistaのスタバとホームレスはあまり増えていないと書きましたが、帰国後ブラジル関連のニュースで、サンパウロ市内のホームレスは2016年は6.3万人だったのが、2018年には10.5万人に増加しており、過半数が旧市内のPraça Séに集中しているとの記事を読み、びっくり。サンパウロの顔であるAv.Paulistaから市の行政府が旧市内にホームレスを追いやった可能性も否定できませんが、どうやら旧市内の方が路上生活し易いのではと単純に考えました。本当の理由は皆目見当がつきません。

 

さらに前号でAv.Paulistaの日曜日の歩行者天国についても触れましたが、今回Ciclovia(サイクリング専用車線)で特に目を引いたのが電動スケボー(ポ語ではPatinete Elétricoという)でした。スケボーに両足で乗り、スイスイと気持ち良さげに乗りまわす姿はみるだけでも爽快!料金を訊いたところR$0.50/分と(今年5月時点)と安い!20分遊んでもたったR$10で済むし、市内各所に駐輪場がありどこで乗り捨ててもOKとのこと。決済はスマホやアイ・フォーンのアプリで出来るとのことで、若者に大人気というのが十分頷けます。

 

もうひとつ、今回Av.Paulistaの歩行者天国で、やたら増えているなと気付いたものがあります。それはストリート・ミュージシャン!20~30メートルおきに一人ないしバンドが演奏しており、ボサノバ歌手やボリビア・ペルーのフォルクローレ歌手(添付写真参照)など様々な音楽を奏でていました。中にはフルドラム・セットを車道で演奏しているドラマーも3人程おりました。流石に日本の演歌歌手はいませんでしたが…。

 

サンパウロに永住している友人に最近Av.Paulista界隈で特に増えているものは何かと訊いたところ、即座に「マリファナ(maconha)常用者とLGBT」との返答!前者は我々にはなかなか実感出来ませんが、後者については私自身でアラフォーとアラフィフの男性二人が仲良く手をつないでAv.Paulistaを歩いている姿を目撃しただけに納得した次第。

 

なお、6月28日には世界中のLBGTがAv.Paulistaに集結したニュースは皆さんもご記憶でしょうが、いくらなんでも300万人というのは大袈裟過ぎると思いますが…。

 

ところで今回の訪伯は往復United Airlineを使用しましたが、同社のハブ空港であるヒューストンのラウンジのトイレは女性用・男性用の他に「For any gender」と書かれたトイレもありました。流石LGBT先進国と感心した次第

です(ブラジルはやはりゲイがまだ多いようです)。