3月8日付,当地主要紙「フォーリャ・デ・サンパウロ」が,サンパウロ大都市圏の水供給に関して報じているところ,右概要以下のとおり。

 

1 7日,アルキミン・サンパウロ州知事は,2014年の初めから続くサンパウロ大都市圏(約570万人)への水供給危機が解消され,この先乾期が続いても,今後5年間分の水量があり,水不足問題は終焉した旨述べた。同大都市圏への主要供給源であり,深刻な水不足に陥ったカンタレイラ水系の貯水率は3月で44.9%まで回復した。(注:客年の同時期は9.2%であった。)

 

2 サンパウロ市内には,地域によっては現在も給水制限が続く世帯もある。右地域に関し,アルキミン州知事は,2016年及び2017年に,パライバ・ド・スル川とサン・ローレンソ川から供給される新たな水路が完成されることで,この問題が解消される旨説明した。

 

3 サンパウロ州水道公社(SABESP)は2014年2月以来,節約キャンペーンを行い,節約を実施した世帯には30%の料金割引の特典,逆に,水の消費量が増えた世帯には罰金を課していた。SABESPは,今般の水供給危機が解消されたとはいえ,消費量は変わらず増え続けていることから,右節約キャンペーンは引き続き実施していく旨発表した。また,水不足が終焉した旨発表されたにもかかわらず,依然,一部の家庭では断水が続いていることに市民の不満が増加している旨報じられている。