講演者 : Willie Whopper氏
演 題 : 『音楽でたどる ブラジル』
西荻窪のバー&ライブスペース「Aparecida」店主にして、『リアルブラジル音楽』、『音楽でたどるブラジル』などの労作を著した音楽ライターとして活躍するWillieさんによる“ブラジル音楽の魅力紹介”は、五つの代表曲を取り上げながら、“静かな熱弁”が展開された。
ブラジル音楽評論家
Willie Whopper氏
一番目が、ボサノヴァを代表する「イパネマの娘」(1964年)。スタン・ゲッツによる初アルバムに収録されたアストラッド・ジルベルトの英語版を聞いてから、1968年の日本制作版での日本語ヴァージョンというレア物も披露、そのうえでジョビンやヴィニシウス、あるいは、歌われた娘エロイーザにまつわるお話。二番目は、サンパウロ庶民が今でも愛唱する「11時の夜汽車」(1965年)。サンパウロのイタリア人街ビシーガをこよなく愛したアドニラン・バルボーザは、歌手というよりもコメディアンにしてラジオDJだった。三番目はミナス音楽を代表する「Clube da Esquina街角クラブNo.2」(1972年)。今や重鎮となったミルトン・ナシメントが若き時代、ロー・ボルジスらと路上で練習したことから、曲のタイトルとなったもの。
四番目はアリ・バホーゾの「サパテイロ通りの坂の下で」(1944年)。サルヴァドールの“下町”を歌ったものだが、バホーゾの「ブラジルの水彩画」とともにディズニー映画に挿入されたことで国際的にヒットした曲だ。
五番目はルイス・ゴンザーガの「アーザ・ブランカ」(1947年)。ノルデスチで広く生息する、白い翼という名の小鳥(ハト)に託して、男の恋心を歌ったフォホーの名曲は、ブラジル人にとって、第二の国歌と言えるほど人口に膾炙した。ゴンザーガの生まれ故郷エシュー(州都レシーフェから600km内陸)の写真も開示しながらの鑑賞となった。
豊かなブラジル音楽の一端を“復習”できたランチョンとなった。
「音楽でたどるブラジル」
著者:Willie Whopper
価格:1900円(税別)
講 師 | Willie Whopper氏 |
演 題 | 『音楽でたどる ブラジル』 |
日 時 | 2015年5月26日(火)12:00〜14:00 |
参加費 | 会員3,500円 非会員4,500円 (当日会場にて申し受けます) |
会 場 | シーボニア・メンズクラブ 千代田区内幸町2-1-4 日比谷中日ビル 1F) 地下鉄 「内幸町」駅下車2分、「霞ヶ関」駅下車2分 |