執筆者:西岡勝樹(日本旗章学協会会員)
はじめに
第三回はミナスジェライス州旗を紹介する。
1. ミナスジェライス州旗
出所:https://cidades.ibge.gov.br/brasil/mg/panorama
1-1. ミナスジェライス州概況
1.州都 Belo Horizonte mineiro
2.2014年人口予測 21.040.662 pessoas
3.2010年国勢調査人口 19.597.330 pessoas
ミナスジェライス州はブラジル連邦27州の一つ、南東部に属する。ブラジル全土で第4位の大きな州、人口第2位、州内総生産は第3位となる。853の市町村を持ち、州都はベロオリゾンテ市。ブラジルの文化、歴史の上で重要な観光の拠点である。さらに 希少鉱石・金属の産出地としても知られる。その名「Minas Gerais」-広く引き渡る(一般の)鉱山(鉱石の山々)-を冠したことからも、数多くの鉱石、貴金属を産出する州であることが分かる。
1-2. ミナスジェライス州旗の由来
ミナスジェライス州旗は白の下地に赤い三角形、その周りにラテン語の標語を配する。
“Libertas quae sera tamem” 、これは「ミナスの陰謀」の標語でもある。
“Liberdade ainda que tardia”.“自由、たとえ遅れようとも” を意味する。
現州旗は1963年1月8日州法第2,793号にて制定。ジョセ・デ・マガリャーネス・ピント知事にて承認される。聖なる三位一体を象る三角形は、ミナスの陰謀の首謀者の一人、ジョアキン・ジョセ・ダ・シルバ・シャビエル、つまりティラデンテスで知られる、彼のの提案であり、ポルトガル皇室からの自由を勝ち取るためにであった。さらにもう一人の首謀者であるアルバレンガ・ペイショットが提案したローマ詩人ヴァ―ジリオの散文からその標語を採用した。
1-3. ミナスジェライス州旗の根拠法
Lei estadual de Minas Gerais nº 2793, 8 de janeiro de 1963
1963年1月8日ミナスジェライス州法第2,793号
第二条 ミナスジェライス州旗は下記の意匠・形式とする。
横20 (vinte) módulos、縦14 (quatorze) módulos、(国旗と同じ基準)の白地の長方形。
中央に赤い正三角形、三辺は8módulos,左側一辺に “LIBERTAS”、右側一辺に “QUÆ SERA” 、底辺に”TAMEN”、 これら言葉はローマ字タイプ、文字の大きさ3分の2módulo、辺から3分の1のmóduloを離して列挙。 文字の順序は”Libertas quae sera tamen”,となる。
これは「ミナスの陰謀」の標語・スローガンである。