執筆者:川上 直久 氏
(日本ブラジル中央協会理事)

 

「スタバとホームレスの増加は変わらず、bancaは減少」

 

前号で2015年と2017年の間にAv.Paulistaで増えたものがふたつあると書き、そのひとつめとしてスターバックスを挙げました。そしてふたつめは…ホームレスです!  Av.Paulistaの歩道に毛布や段ボールに寝転がっているホームレスが何と多いことか! 失業者が1300万人を超えると言われており、都会に職を求めて来ても結局は職にありつけないというブラジルの現状を実感させられました。

 

今年(2019年)も、4月から5月にかけ訪伯しました。スタバもホームレスも2年前に比し、あまり変化はないように感じました。 ただ今回は「減ったなぁ」と思わせるものがいくつかありました。まずbanca(キオスク)と本屋とCD/DVD屋です。現地の人に訊いたところ、新聞や週刊誌を買う人が減った(皆スマホやi-Phoneでニュースを見たりするため)とのこと。現地のタクシーの運転手もbancaは随分減ったヨと話していました。

 

「FNACは閉店、ネット通販の影響」

 

もうひとつ私にとってショックだったのは、CD,DVDや音響製品を売っていたFNACが店じまいしたことでした。  毎回訪伯の度にこのお店でCDやDVDを購入するのが楽しみでしたが…。なお、SARAIVAという大きな書店がパウリスタ・ショッピングの中にあり、スタバと並んで営業していましたが、このSARAIVAは営業していました(勿論スタバも)。ただCDや

DVDの品揃えは極端に少なくなっていました。

 

現地に住んでいる方に理由を訊いたところ「ニュースはスマホ、CD/DVDは、今はお店まで行かず、ネット通販で買う人が増加したため」とのことでした。ネット通販では、アマゾンは後発で、あまりポピュラーではなく、Submarina, Americanas, Magazine Luiza, Livraria Saraivaなどがポピュラーだとのこと。ただ配送はCorreioのSEDEXに頼っており、注文してから2週間ないしそれ以上はざらのようです。民間の宅配業者も数社あるも盗

難事故頻発で評判は極めて悪い由。

 

「歩行者天国は大賑わい、多数の高校生ボランテイアによる交通整理」

 

さて今回もAv,Paulistaのジャパン・オフィスからRua Augustaとの交差点まで歩きましたが、たまたま日曜日だったこともあり、Hadad前市長が作ったCiclovia(サイクリング専用車線)が、歩行者天国ということもあり、Av,Paulistaは大変な賑わい

でした。 この群衆相手に商売しようということで、両歩道は絵画、手芸品、木彫彫刻、針金細工品等々の店が立ち並び、ヒッピー市場さながらの様相を呈していました。

MASPの下の骨董市は相変わらずでしたが…。

 

ところで、Av.Paulistaと交差する主要道路(Av.Brigadeiro Luiz Antonio等)には、赤い旗を持った高校生くらいの男女が居て、Paulistaを横断する車が通る際は、赤旗を掲げてCicloviaや歩行者天国を一時的にストップさせていました。彼らに訊いたところ、赤旗と赤いTシャツは支給されるが、全くのボランティアで無給の由。朝7時から夕方4時まで務めるとのことで、大変だなと思いましたが、こう言った社会貢献をすることで、単位取得につながるのかな、と考えましたが、後日現地に永住している友人に訊いたところ、ブラデスコがスポンサーになっており、一人当たりR$50程度支払っているとのこと。いやはや…。

伊藤忠ブラ会社や東京銀行ブラ支店が入っていた朝日東海ビルは今や入居者もなく、寂れていましたが、富士山をイメージした住友ビルも同じように寂れていました。

朝日東海ビルの道ひとつ挟んだ隣の旧マタラーゾ邸の敷地跡は長い間駐車場でしたが、今では立派な複合ビル(ショッピング・モールやオフィスが入っている)が出来ています 。