講 師: 宮本英威氏(日本経済新聞社 前サンパウロ支局長)
演 題: ブラジルの危機を報じて~5年間の駐在経験から
写真、動画による“追体験”
まず、ブラジル史上最悪の汚職事件ラヴァジャットを追及する連邦検察庁、クリチーバの連邦地裁(モロ判事の拠点)の写真、容疑者から押収された絵画600枚のうち26枚が展示中、の写真、2015年パウリスタ大通りにおける反政府デモの動画(中産層参加の“ピクニック型デモ”の様子)をスクリーンに映し出し、さらには、デモ・グッズ(Tシャツ、ルーラ元大統領を模したビニール人形など宮本記者コレクションの一部)をみることで、ラヴァジャットを巡るブラジル社会の動向を画像で若干、追体験。
最近のブラジル政治経済、年度ごと、要約的総復習
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報道について
日経の中南米報道体制(派遣記者1名、スタッフ3名のサンパウロ支局が中南米全体をカバーしていたが、2016年4月に中米をカバーするメキシコ支局が出来てからは、南米全域のみとなった)経済動向については、GDP、中銀の政策金利決定、を都度ニュースにまとめ、日本企業の経営判断につながるかもしれない情報に留意した。
取材については、地元メディアのチェックはもちろん、電話取材や間接での確認が中心で、単独会見を重視した。
日経の場合、本紙(電子版~夕刊~朝刊)のほか専門媒体(ヴェリタス、産業新聞、流通新聞)もあり。せっかく、中銀総裁との単独会見に成功して記事を仕立てても、本紙に掲載されるまで“時間差”が相当あるのが悩みだった。
NIKKEIの存在感を中南米各国で引き上げるべく試行したが、まだまだ欧米メディアが主体だ。経済紙VALORとの連携・記事交換は成果を挙げつつある。
ブラジルのメディアについては、TV(特にグローボ局)が圧倒的に強く、新聞は弱いと言わざるを得ない(全国の主要紙発行部数を合計しても1千万部に達していない、経済紙VALORは20万部未満だ)。
日 時 | 2017年5月16日(火) 12:00〜14:00 |
会 場 | シーボニア・メンズクラブ
千代田区内幸町2-1-4 日比谷中日ビル1F |
会 費 | 【会 員】3,000円 【非会員】3,500円 |