執筆者:西岡 勝樹 氏
(日本旗章学協会会員)
はじめに
第4回はパラナ州旗を紹介する。
1. パラナ州旗
出所:https://cidades.ibge.gov.br/brasil/pr/panorama
1-1. パラナ州概況
1.州都 Curitiba paranaense
2.2018年人口予測 11.348.937 pessoas
3.2010年国勢調査人口 10.444.526 pessoas
パラナ州はブラジル州の一つ。パラナ州は南部州において、他の州、他の地方と境を為す唯一の州である。さらに、パラグアイ、アルゼンチンとも国境を持つ州でもある。399の市町村を持つ。それらの中にはロンドリ-ナ、マリンガ、ポンタグロッサ、そして州都であるクリチバである。その州の名は州土を流れる川の名前に由来する。その意味はツピ語に由来する言語に起源を持つ。その意味は「川」を表す。
1-2. パラナ州旗の由来
パラナ州旗は1892年に公式となった。その後、何度かの改定もあり、州政府が制定した現在の州旗の形となった。最初の州旗のモデルはパラナ市民のマヌエル・コへィア・デ・フレレイタスの考案、その時代アーティストとして知られるパウロ・アスンシオンの制作であった。
1905年ヴィセンテ・マシャド・ダ・シウバ・リマ州知事がこのオリジナルデザインを修正する政令を発布。州旗のその新しい修正はアルフレッド・ホーマリオ・マルティンズの手によるもので、標語を「Ordem e Progresso」を「Paraná」に変更するものであった。
18年後、州旗はカエタ-ノ・ムニョス・ダ・ホ-シャ州知事により廃止された。1937年当時連邦大統領ゼツリオ・ヴァルガスは全州旗は焼却に処することと命令を下した。その後24年間、ブラジル国旗のみがその国土にはためくのみとなってしまった。
1947年新しくモイゼス・ルピン知事が当選し、パラナ州シンボルを制定した。その州令に州旗の規定を下記の通りと定めた:州旗は緑の下地の長方形であり、その左側上部から右側下部へ斜めの白い帯を配する。州旗中央に白色の南十字座を配した青色の天球を置く。その天球の中に、南十字座の最上部の星の下を白い帯が通る。その帯には緑色で“Paraná” と記されている。天球の周りには右に松の枝、左にマテの枝が配される。
出所:http://www.cidadao.pr.gov.br/modules/conteudo/conteudo.php?conteudo=79 (2015年1月11日アクセス)
1-3. パラナ州旗の根拠法
パラナ州旗法令 2,457号1947年3月31日制定
州旗、州章、州歌を定める。
第一条
下記添付図案にて州旗、州章、州歌を定める。
a項 パラナ州旗は緑の下地の長方形であり、その左側上部から右側下部へ斜めの白い帯を配する。
州旗中央に白色の5つの星の南十字座を配した青色の天球を置く。その天球の中に、南十字座の最上部の星の下を白い帯が通る。その帯には緑色で“PARANÁ” と記されている。
天球の周りには右に松の枝、左にマテの枝が配される。